このワークショップは2007年からジュネーヴを中心に年に1度開催されており、経験豊富なプロのダンサーのために、意欲を高める芸術的環境を生み出すことを目的としています。
今回横浜でのWSは「身体の動きとカメラの動きの関係性を探求すること」に重きをおき、参加者は複数の小さなビデオカメラで撮影し、小さなダンス・フィルムを製作します。また、このWSにはジル・ジョバン作品に楽曲を提供しているイギリスの作曲家、クリスチャン・ヴォーゲルも参加。ダンス・フィルムとその動きへの関係性に、サウンドという特別な焦点が置かれます。
その他、ジル・ジョバンの振付作品の映像や関係のあるヨーロッパの振付家のビデオ上映や、作品に関するトークセッションも開催する予定です。
このWSで作られたショートダンスフィルムは来年2月に横浜で開催予定のYPAM(旧TPAM)の会期中、象の鼻テラスで紹介いたします。
ぜひ新しい表現への出会いを求めて、このWSにご参加ください。
【講師プロフィール】
ジル・ジョバン (ダンサー/振付家)
1964年スイス・ジュネーブ生まれ。いくつかのスイスカンパニーでの経験の後93-95年ジュネーヴのテアトル・ユジンのコ・ディレクターに就任。
初の振付作品「A×B=X」(97)では、性別、自分と他者といった、身体を介した相対立する側面を題材にし、各国の著名フェスティバルで紹介される。
99年「ブレインダンス」で、そのラディカルな振付で国際的に評価を得、01年「Moebius Strip」 をパリ市立劇場にて上演。その後も、ベルリン・シャウビューネやリヨン・ ビエンナーレ、パリ・ポンピドゥーセンター等で作品を発表している。
03年ジュネーヴ国立バレエ団に振付を委嘱された「TWO THOUSAND THREE」は、モンペリエ・ダンスフェスティバル、パリ・カルティエ・デテ、リヨン・ビエンナーレにて発表。
05年には「Steak House」で、イタリア、フランス、ポーランド、ポルトガルでツアーを行うなど、その活動が世界各地で注目されている。
08年パリ市立劇場を満員にした「Text to Speech」は、世界各地で勃発する内紛や戦争を題材に、人と情報との関係性をダンサーの身体と映像や音声から流れるテキストによって描き出した作品。同年初来日。
スパイラルホール、山口情報芸術センター(YCAM)にて同作品を上演。この初来日で影響を受けた歌舞伎、浄瑠璃などを取り入れた新作「Black Swan」をダンストリエンナーレ トーキョー 2009にて発表、好評を博した。
ジル・ジョバン公式WEB:www.gillesjobin.com/