象の鼻テラス
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椿昇 展『時をかける象(ペリー)とペリコ』     Photo: 加藤甫 《足漕ぎボート「ペリコ」》椿昇 (2020)      / Photo: 加藤甫
椿昇 展『時をかける象(ペリー)とペリコ』 Photo: 加藤甫 《足漕ぎボート「ペリコ」》椿昇 (2020) / Photo: 加藤甫

EXHIBITION

ZOU-NO-HANA no ARCHIVE EXHIBITION
椿昇 展『時をかける象(ペリー)とペリコ』

開催日時: 2020年6月1日(月)〜 6月21日(日)
会場: 象の鼻テラス
アーティスト: 椿昇 / Noboru Tsubaki
主催: 象の鼻テラス

象の鼻テラスの常設アートワークなどの作品をご紹介する展示シリーズ ZOU-NO-HANA no ARCHIVE EXHIBITION。
第1弾は、アーティスト椿昇 展。象の鼻テラスのシンボルとして常設されている《 時をかける象(ペリー)》や、その子ども《ペリコ》を手がけました。

今回は特別に、常設の二作品に加え、2019年に開催した象の鼻テラス開館10周年記念展「フューチャースケープ・プロジェクト」の際に制作された《足漕ぎボート「ペリコ」》も館内に展示いたします。




《足漕ぎボート「ペリコ」》       /「フューチャースケープ・プロジェクト」2019 



2009年、《時をかける象(ペリー)》は施設のヴィジョン「文化交易」を象徴するオブジェとして制作されました。2012年開催の「ENJOY ZOU-NO-HANA -象の鼻の遊び方- 展」で制作された《ペリコ》は、”車両進入禁止”のサインとなるパイロンをアートワークで提案した作品です。名前は《時をかける象(ペリー)》の子どもとしてつくられたことに由来。今ではサインとしてだけでなく写真スポットや遊具としても多くの来場者に親しまれています。
2018年、その《ペリコ》が遠く離れた海で発見される事件が発生。江ノ島の優しい漁師に助けられ無事帰還したという、嘘のような実話をもとに生まれたのが《足漕ぎボート「ペリコ」》です。
開館10周年記念展「フューチャースケープ・プロジェクト」開催時には、海上をたまに航行しました(上写真)。横浜港に浮かぶ新たなシンボルが登場しました。


 


《足漕ぎボート「ペリコ」》イメージスケッチ (作:椿昇)





《時をかける象(ペリー)》
横浜の150年の歩みを見つめ続け、これからの横浜と人類を力強く導く、対話と活力のシンボル。


《ペリコ》
《時をかける象(ペリー)》の子。象の鼻パークに車両進入禁止のサインとして設置された。



象の鼻テラス開館10周年記念展「フューチャースケープ・プロジェクト」

ZOU-NO-HANA 10th ANNIVERSARY FUTURESCAPE PROJECT


 
開催期間:2019年6月7日(金) 〜 6月16日(日) [10日間]
場  所:象の鼻パーク・象の鼻テラス

主  催: 象の鼻テラス
共  催: 横浜市
プロジェクトパートナー:小泉アトリエ、abanba、ノマドプロダクション
特設サイト:https://www.10thzounohana.yokohama/






 

■ 作品についての制作ノート

日本文化がグローバル化の圧力で、ある種の変質を余儀なくされた事件こそペリーの浦賀来航であったと思う。その後明治維新を通じて欧米の圧倒的な科学文明に追随しながら三度の大戦を経験し、最終敵には壊滅的な被害に遭遇しながらも経済的には世界のトップに一瞬駆け上がることに成功した。しかしながらその成功のエンジンは欧米型の精神を身体の上位に置くプラトンと、差異化の権化アリストテレスの思考に追随する事でもあった。私は無理難題とは知りつつも、南方熊楠や岡倉天心のような日本文化の真価に精通した人間の知恵を、当時の政治家たちが尊重しても、決して世界に遅れを取ることは無かったと確信している。問題は、右肩上がりの為には何かを犠牲にしなければならないという今も多くの企業に残る余裕のない強迫観念であり、それは19世紀までの豊かな自国文化を否定するという文化的劣等感によってもたらされたのである。この作品にはそれらの歴史へのアイロニーとしてペリー提督のスチールではなく、日本の誇るプリント合板を纏った古代の象としてアイロニカルに表現した。
 
追記:この作品に続いて派生的に製作された子供達と背泳する仲間たちは、いずれも象のファミリーの持つ遊戯性を訪れる皆さんが楽しめるように工夫しているが、車止めに替わるペリコも、法規制で実際は使われる事の無い背泳象の足漕ぎボートの存在も、共通して法を人々に親しみやすくする為に、アートが何ができるのかという問いが含まれている。
 

 

■コロナ禍を経て開館した象の鼻テラスへメッセージ

何かを省みるという心をすっかり忘れてしまった時、コロナがドアをノックした。ゆっくり歩く事は罪悪とさえ感じて傲慢に生きて来た僕らに#stayhomeが突然やって来た。多くの犠牲者がコロナに倒れ数えきれない家族の涙が大地に流れた。こうした苦しい時を経て、ほんの少しだけど僕らは前より謙虚になったかもしれない。テレワークを続ければ石油の消費も少しだけ減らせるかもしれないし、満員電車の不機嫌な顔も和らぐかもしれない。元に戻すのではなく、新しい種に水を与えなければならない。ふと象が水浴びをする姿が脳裏を過ぎる。このとても開放的なテラスから、新しいライフスタイルの風が吹いて来そうな予感がするのは僕だけじゃない・・・。






■プロフィール / PROFILE


椿昇 / Noboru Tsubaki

現代美術家、京都芸術大学 美術工芸学科教授
日本を代表するコンテンポラリー・アーティストの一人であると同時に、卓越した教育者でもある。また、アートの新しい可能性を探る実践も数多く、妙心寺退蔵院の襖絵プロジェクトや瀬戸内国際芸術祭のエリアディレクター、アーティストフェアKYOTOのディレクターなどを兼務する。




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Zou-no-hana Terrace Song
song: Shuta Hasunuma

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